慈徳院の開創由来は、口伝によると戦国時代に韓国の釜山港から伝来の薬師如来仏に帰依し信者となった数十人が小舎な薬師堂を建設し安置したことから始まりました。

そのまとめ役となった梅雪得松禅師は、浄財を集め本堂庫裡を建立、時を同じく芸備藩主となられた福島正則公の帰依を受け、本尊として聖観世音菩薩像を安置、慶長六年(1601年)福島正則公を開基(大檀越)とし梅雪得松禅師を開山として創建されました。

薬師如来仏は仏の悟りを感じ生まれつきの体の障害や様々な病気を治すとされ、慈徳院の本尊である聖観世音菩薩像は、苦難除去、病気平癒、厄除け、極楽往生、現世利益など幅広いご利益があると伝えられています。